第138回芥川、直木賞(日本文学振興会主催)の選考会が16日、東京・築地の料亭「新喜楽」で開かれ、芥川賞は川上未映子さん(31)の「乳(ちち)と卵(らん)」(文学界12月号)に、直木賞は桜庭一樹さん(36)の「私の男」(文芸春秋)に決まった。
日本語で書いた作品で中国人作家初の芥川賞候補になった楊逸さん(43)は、受賞を逃した。
川上さんは大阪市出身で歌手としても活動。受賞作は姉と妹、姉の娘の3人の姿を通して、心と体の関係や「私」とは何かを冗舌な文体で語る。
桜庭さんは鳥取県出身で、ミステリーの人気女性作家。受賞作は孤児になった少女と養父の秘めた愛と罪を描く長編小説。
芥川賞選考委員の池沢夏樹さんは川上さんについて「文章が良く、大阪弁の声が聞こえる。たくらみがある作品」と説明。
直木賞選考委員の北方謙三さんは桜庭作品について「人間の持つ毒と蜜をきちんと書いている。整合性に問題はあるが、直木賞としてあえて世に問いたい」と述べた。
贈呈式は2月22日、東京・丸の内の東京会館で。賞金は各100万円。
※写真=掲載誌や著書を手に握手する、芥川賞の川上未映子さん(右)と直木賞の桜庭一樹さん=16日夜、東京・丸の内の東京会館
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