本欄で何度か引用した塩野七生さんの『ローマ人の物語』(新潮社)のうち、第11巻「終わりの始まり」(02年)に哲人皇帝で知られるマルクス・アウレリウスの章がある。紀元2世紀の時代の皇帝(在位・紀元161-180年)である。この章で塩野さんは、この皇帝について、「戦争というものがわかっていなかった」という厳しい評価をしている。 当時、ローマ帝国はドナウ川沿いにいまのウイーン、ブダペスト、ベオグラードあたりまでが領土であり、川をはさんで向こう側からのゲルマン人の「浸入」...
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