太平洋戦争中、山形県の酒田港に強制連行された中国人男性6人(うち3人は提訴後に死亡)が、国と運送会社「酒田海陸運送」(旧酒田港湾運送)に約1億5000万円の損害賠償などを求めた訴訟の判決で、山形地裁は12日、強制連行や強制労働の事実を認め「国が主導した民法上の不法行為」としたが、請求は棄却した。原告側は控訴する方針。
片瀬敏寿裁判長は、昨年4月の最高裁の判断を踏襲し「1972年の日中共同声明で中国人個人の賠償請求権は放棄された」と指摘した。
酒田海陸運送側は「重労働ではなかった」と主張したが、判決は「外出や逃亡のできない施設に収容し、劣悪な環境下で過酷な労働を強制した」と認定。さらに国や同社に対し「何ら是正行為をせず、被害者の健康に悪影響を与えた」と安全配慮義務違反を認めた。
訴訟で原告側は和解勧告するよう地裁に求めたが、国側は拒否。会社側との協議も平行線が続いていた。
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