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 高校野球強豪校の補欠2人の青春を描く映画「ひゃくはち」(9日から全国順次公開)は笑って泣けて熱くなる良作だ。主演で人気上昇中の中村蒼が「部活そのもの」という撮影の裏話を語った。

 中村が演じたのは神奈川県の甲子園常連校の野球部員ノブ。万年補欠だが最後の夏にメンバー20人に残り、甲子園のベンチに入るのが夢だ。

 「カメラは回しっぱなしで、部員40人がランニングで足と声がそろうまで3時間、ノックも3時間浴び続けたんです」。40人中、中村らメーンの4人だけが野球未経験者で、撮影前の1カ月半、本物の野球部もびっくりの猛特訓を受けた。

 中村は福岡市出身のサッカー少年で小学時代からレギュラー。2005年に父親の勧めで応募した「JUNONスーパーボーイ・コンテスト」では史上初の中学生でグランプリに輝いた。「人生で補欠経験はないですけど、あんなに特訓しても試合に出る場面はないのかと思うと、自然に補欠の感情になってました」

 野球へのひたむきさとともに映画が描くのは“清く正しく美しく”のイメージに収まらない、むき出しの日常だ。彼らは、寮の外出許可日には合コンに繰り出し、監督はプロ野球のスカウトと飲み歩いている。

 試写会には元米大リーガーの桑田真澄さんが応援に駆けつけ「僕のときとは違うけど、高校野球の残酷さや陰の部分も描いているのが非常にいい」と評価した。さらに「僕も高校時代、彼女はいたんですよ。練習ばかりで休み時間に顔を見るぐらいでね」とも。

 ノブも貴重な休みの日には彼女と会う。短いシーンだが学校や部活では見せない、少し大人びた態度と甘えた口調がリアルで、中村は「あの場面が好きだと、よく言われます」と照れて笑う。

 先日中村は横浜スタジアムでプロ野球の始球式に登板。「めちゃくちゃ緊張しました」と言うが、ど真ん中へ投げ込み満場の喝采を浴び、スター性十分。日本テレビ系ドラマ「学校じゃ教えられない!」にも出演中だ。

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