耐震強度偽装事件で、姉歯秀次・元1級建築士(51)=建築基準法違反罪などで懲役5年確定=に構造計算書を偽造された2つのマンションの住民38世帯57人が6日、建築確認をした民間機関の監督を怠ったとして、国と自治体などに建て替え費用を含め計約10億4000万円の賠償を求め、東京地裁に提訴した。
原告は、東京都世田谷区の「グランドステージ(GS)千歳烏山」と川崎市の「GS溝の口」の住民。姉歯元建築士の耐震偽装をめぐり、住民が国の責任を問うのは初めて。今後、ほかのマンションの被害住民も同様の訴訟を検討しているという。
原告代表の会社員西川智さん(38)は提訴後、「建築確認の役割は大きく、国の責任が明確にならなければ、安心して暮らせない」と話した。
原告らは「法改正で建築確認の検査業務を民間に拡大したのに、十分な調査をするなど監督を怠った」と国の責任を追及。世田谷区と川崎市に対しても、偽装を見逃した指定確認検査機関イーホームズ(東京、廃業)のずさんな建築確認に責任を負うとしている。
偽装発覚後、GS千歳烏山は強度が基準の34%、溝の口は39%と診断され、再建のため取り壊された。
※写真=耐震強度偽装事件で、提訴後に記者会見する原告代表の西川智さん(左から4人目)ら=6日午後、東京・霞が関の弁護士会館
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