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グランドスラムの表彰状を笑顔で見つめる吉田さん=横浜市南区の放送大学神奈川学習センターカナロコ

最高齢で放送大学全専攻を”制覇”/横浜の81歳男性、20年かけ卒業フォトニュース暮らし・話題2009/04/17 横浜市磯子区在住の吉田昭二さん(81)が、放送大学(本部・千葉県)の教養学部の全専攻を二十年かけて卒業し、同大から学生表彰(グランドスラム)を受けた。在学中に胃がんや大腸がんなどを克服しながらの最高齢での偉業達成に、吉田さんは「よくやったと自分を褒めてあげたい」と、誇らしげな笑顔を見せた。

 入学のきっかけは、妻(76)から渡された同大の広告。「何もすることはないし、やってみるか」。退職後の六十一歳で同大に入学した。

 吉田さんは東大卒業後、播磨造船所(現・IHI)に入社し、船の設計などを担当したエンジニア。「がちがちの理数系だった」という。

 そこで入学後は、「これまで疎かった文学や歴史に目を向けてみよう」と「人間の探究」を専攻。単位認定試験に六回挑戦するなど苦戦したが、四年かけて卒業した。その後、「社会と経済」「自然の理解」「産業と技術」「発達と教育」「生活と福祉」の五専攻も卒業。今年三月にグランドスラムを達成した。

 二〇〇一年夏に胃がんが発覚。二カ月間入院し、胃と左の腎臓を全摘出した。その三年後には、心不全のためにペースメーカーを装着。さらに〇七年秋には大腸がんと診断され、担当医師から「手術の成功率は50%」と告知された。

 病魔との闘いのたびに勉強を中断せざるを得なかった。だが吉田さんは「勉強をやめようと思ったことはなかった」と振り返る。支えたのは、ともに学ぶ仲間の存在だ。授業や科目の情報を交換するサークルで、多彩な経歴や年齢の学生仲間と交流。吉田さんは「一緒に勉強するのは本当に楽しい。仲間がいなければ、途中でやめてしまったかもしれない」と振り返る。

 もっと大学と、仲間とつながっていたいという思いから、この四月、同大大学院に進学した。「充実した二十年間だった」と吉田さん。目下、大学院で何をテーマに論文を書くかを悩み中だ。

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