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南足柄市内で見つかったカサゴケモドキ(吉田文雄さん提供)カナロコ

絶滅危惧種カサゴケモドキ見つかる/南足柄の山里暮らし・話題2009/05/03 県レッドデータブックで絶滅危惧(きぐ)種Ⅱ類に分類されているコケの一種「カサゴケモドキ」が、南足柄市内の山里で見つかった。県内では、丹沢山塊を中心とする標高の高い五カ所だけでしか生育が確認されていない。今回見つかった地点は標高が約二百メートルと低い上、雑木林の林縁の土手で群落を形成しており、きわめて珍しい生育例という。

 カサゴケモドキは蘚類(せんるい)ホンマゴケ目ハリガネゴケ科。水質に富む腐植土の上に群生する。一個体の大きさは一~二センチで、葉が傘状に茎から張り出す。雨以外の天候では葉をしっかり閉じているが、雨が降ると鮮やかな緑色の葉を傘のように広げる。

 日本蘚苔類学会員の吉田文雄さん(65)=厚木市飯山=が四月上旬、南足柄市内の標高約二百メートルの山里で見つけた。小川が流れる雑木林の林縁にある高さ約二メートルの土手で群落を形成。オオシッポゴケやアソシノブゴケなどと一緒に土手を覆っていた。

 カサゴケモドキは森林伐採や、園芸用として採取されたことなどから激減した。県レッドデータブックは、絶滅危惧Ⅱ類の判定理由を「県内の生育地は箱根から丹沢にかけて五カ所程度しか知られていない」とし、箱根町の二カ所と山北町の檜洞丸(一六〇一メートル)、相模原市の大室山(一五八七メートル)、清川村の丹沢山(一五六七メートル)を分布地点と記載している。

 吉田さんは「箱根から飛来した胞子を、手付かずの山里の環境が根付かせたのではないか」と推測。「カサゴケモドキ」と同定した国立科学博物館植物研究部グループ長の樋口正信博士は「絶滅に瀕(ひん)している種を保全させるような生育環境が(今回の発見場所に)あるのだろう。そっと見守ってほしい」と話している。

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